ちょっと変わった料理を食べたくてレバノン・レストランへ出かけてみた。ピカデリー・サーカス駅近くにある「NOURA」は、入り口が狭いのであまり目立たないが、一歩中に入ると広くて贅沢な空間を使ったレストランで、外から見る印象とは違う。金曜日の夜だろうか、かなり混んでいた。意外なのは、インド系の客が多いことだ。レバノン料理。まったくイメージがないが、メニューを見るとディップや羊の串焼きなどトルコ料理と似ている。
さあ、さっそく注文だ。 我々は、前菜を多めにし、メインを少な目にして、全てをシェアーすることにした。連れのイタリア人がメニューを見るなり、バトラ(Batrakh £9.50)を頼みたい!!という。これは、ブタルグ魚のたまごで、どうやら”からすみ”と似ているようだ。他の前菜として、オクラ料理のバストルマ(Bamieh bel Zeit £5.25)、グリルしたナスのハマス風ムタバル(Moutabbal £5.50)、葡萄の葉で包まれた米のワラケナブ(Warakenab Vine Leaves £5.50)、タイムが載ったビザ風パンのマナイーシュ(Mana?eesh £3.75)、チーズを挟んだ薄皮パン(Kellaj Shankleesh £6.00)を注文した。
前菜を待つ間にだされたのが、まるごとのトマト、キュウリやピーマンなどの生野菜の山だ!これをどうするのかと聞いたら、適当に切って食べるそうだ。隣のテーブルを見れば、ナイフで切り即席サラダをテーブルで作っている。うーん。ダイナミックだな。
イタリア人のお好みパトラは、ガーリックとオリーブオイルがかかり、結構濃厚でワインに合うなー。さすがイタリア人、美味いモノを知っているな。と思いきや、イタリアでもある食材だそうだ。ナスのディップは、焼いたなすの味がポイントで、香ばしくて素晴らしい一品。そして、タイムが載ったビザ風パンはモチモチしていていいし、チーズを挟んだ薄皮パンは、パリパリの皮と中のソフトチーズとの相性がなかなかよく、断然気に入った。
メインは、大エビのグリル (KING PRAWNS £22.50)とラム肉串炭火焼 (LAHM MESHWI £14.25)を頼んだ。エビは、伊勢エビのようにでかいのが4つもでてきたぞ。プリプリとしていて、ご機嫌な一品。食べ応えのあるエビでうれしいな。ラムも炭火焼きの香ばしさといい、歯ごたえといい、品のよいすばらしい串焼きだ。
レバノンのワインには、定評があるそうだ。店柄、沢山のレバノンワインが揃っているので試してみてもいいだろう。しかし、ハウスワインがボトル20ポンド〜と、飲み物はちょっと高めだな。
さて、デザートだ。まったく想像はつかないが、甘いことは確実だろう。頼んだのは、オスマリ(Ossmalieh £5.25)とアタヤフ(Atayef £4.75)。オスマリは、パリパリの糸状のお菓子で、甘くない固めのクリームをはさみ、上からシロップをかけている。アタヤフは、小さなパンケーキに固めのクリームをはさみ、やはりシロップがかかっている。どちらも似たような感じだ。デザートは、特にエキサイティングな印象がなかった。
トルコ料理よりも繊細でデリケートなレバノン料理。味もいいし、どれもしっかりと作られている。内装もいいし、広々とした感じもいい。残念なのは、ウエイターの片付けるタイミングがちょっと早い事だな。混んでいるので、行く際には予約をお勧めする。 |