ハイバリーからちょっと歩くが、フランスのチーズやデリカテッセンを扱う有名なショップや鮮度のいい肉屋が並ぶ小さな商店街ある。その通りにあるトルコレストラン『Iznik』は、トルコをイメージされるような幻想的なムードの照明と料理には定評がある。しばらくぶりに立ち寄ることにした。
このレストランには、夜に行かれる事をお勧めする。レストランに一歩入るとその素晴らしい照明に目を奪われるだろう。天井からぶら下げられたガラスのランプからこぼれる火が、目に優しくなんとも言えず落ち着く。その数、約50個。所狭しと吊るされた様々な形や色の違うランプが、とても幻想的なムードをつくる。
早い時間に訪れるとオーナーが、いとおしそうにランプ1つ1つに灯を灯している姿を見かける。聞けば、本国から持って来たランプや英国のマーケットで購入したランプを飾っているそうだ。
さて、ランプばかり見ていないで注文だ。スターターには、チィックピー豆のフライ(Faklatel £3.50)、そら豆のディップ(Fava £3.50)、トルコ風サモサ(Kiymali £3.75)をオーダーした。ここは、場所柄かベジタリアンのメニューが豊富。このFaklatel、今やベジタリアンの定番料理だそうだ。チィックピーをつぶし、揚げてあり、付け合わせのハマスのディップでいただく。さっぱりとしたコロッケを食べているようだ。肉を使用していないので、重くないのがいいな。ハマスに飽きたら、ぜひトライしてほしいのが、このそら豆のディップ。始め甘く、その後に様々はハーブの味がするちょっと複雑な味だが、油の使用も控えめで後引くうまさだ。その上、なんといっても新鮮さが感じられるうれしいホームメイドのようだ。トルコ風サモサは、肉にラムを使用しているが、沢山のパセリで臭みもなく、意外にさっぱりしていて、ビールのおつまみに最適だな。
さて、メインだが、トルコ料理おなじみのシシケバブという素朴なメニューはなく、ちょっとひと工夫がされている。私は、豊富はベジタリアン・メニューから、ズッキーニーのラザニア風(Kabak Ogreten £7.50)と注文。連れは、ラムのオーブン焼き(Kuzu Firin £9.50)を頼んだ。フェタチーズがたっぷり乗ったズッキーニーのラザニアは、ディルのハーブが効いていて、ちょっと複雑な味だ。トロトロになったコジェットとチーズがよくあう。結構お腹にたまる重めの料理だ。
ラム肉のオーブン焼きは、肉がポロッと軽く取れるくらい長くオーブンで調理されている。ラムの味を堪能したい人にはお勧めだが、臭みがになる人はちょっと無理かも。
さてデザートは、ポレンアタを使ったケーキ、レバニ(Revani £3.50)を。シロップがかかったケーキは、しっとりとしていてサバランケーキのようだ。その上にクリームがかかっているので、ちょっと甘め。結構大きめなので2人でシェアーしてもいいかも。
飲み物は、もちろんターキーシュ・コーヒーだ。専用の鍋にコーヒーの粉をいれ、煮だすようにつくるこのコーヒーは、焦げたような匂いと苦さあり、独特な味わいがある。通常のコーヒーをブラックで飲んでいても、このコーヒーには、砂糖1つ入れ甘く飲むのがいいだろう。
ローカルのトルコレストランのようにダイナミックな量と低価格ではないが、
オリジナル溢れるインテリアとメニューを楽しめるトルコレストランだ。倦怠期ムードのカップルやちょと仲良くしたい人がいたらぜひ、一緒に来てほしいな。さらに仲良くなるのは、請け合いだ。
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