特別なイルミネーションが行われている
エッフェル塔
レストランの外観
色の奇麗なロブスターのカプチーノ風
ホタテのソテーと黒リゾット
弾力のあるチキンのソテー
香草のアイスクリーム
チョコレートフォンダン
中を開けて緑のソースがでてきた
4種類のプティフール
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パリで30年のキャリアを持ち、ちょっと実験的な料理を出すレストランとして定評のあるLe Passifloreへ行ってみた。シェフのローランド・デユラン氏(Loland Durand)は、98年のワールドカップでは、23,000人のランチをこなすほど地元では有名シェフ。予約はもちろんだが、当日の5時までに再度予約の確認電話を入れないと席の保証はない程、人気店のようだ。
レストランは、エッフェル塔の全景がよく見えるTrocadero駅より歩いて数分のところにある。8時の予約で来たが、店内はまだ空いている。スペインほどではないが、パリの夕食ものんびりしているようだ。そのせいか、シェフ自ら挨拶に来て、オーダーを取っている。その後、だんだんに入ってきた客を見ていると、大半は常連客のようだ。
さて、メニューには、セットメニュー(3コース38ユーロ、3コース+チーズ54ユーロ)と単品もあるが、セットメニューがお得だ。連れは、コースのメニューに含まれているチーズに引かれ54ユーロのセットを注文。私は、単品にしてスターター(Entrees)には、フォアグラのラビオリ(Ravioles de foie gras 25 ユーロ)を注文した。
注文が終わると、アミューズ・ブーシュが来た。これは、前の軽い突き出しのことで、口を楽しませるという意味だそうだ。
チーズ味のシュー、タマネギの天ぷら風、そしてチーズスティックとすべてが小さく可愛らしい。ちょぴり塩気のあるつまみとして、食前にはピッタリの突き出しだ。そして、次のでてきたのは、冷たいヴィシソワーズ(シャガイモの冷製ポタージュ)。味はもちろんだが、さらに感心させられたのはその適度な冷たさだ。寒い外界から暖かいレストランに入ってきた客に、冷蔵庫からだしたばかりの冷たいスープでは、冷たさが浮き出てしまい、美味しさを感じさせる事は出来ないだろう。サーブされたスープは、ほどよく冷たい。寒い冬なのに嫌な感じがせず、気持ちのよい冷たさだ。この加減が何とも言えず気が利いていて、これから出される料理に期待が膨らむな。
香りのよいスターター、ラビオリが来た。香りの正体はトリフのオイルで、口に入れるとパァーと広がる味と香りが何とも言えずうまい!!。フォアグラを包んだラビオリは、なんと品よく出来上がっているのだろうか。さすがだ、このリッチな組み合わせにも関わらず、重くならず最後まで奇麗に平らげた。
一方、コースのスターターはロブスターのカプチーノ風。ちょっぴり泡立てたロブスターベースのスープに、ホタテのムースが浮かんでいる。淡白なホタテは、ムース仕立てにするとこんなに美味しいのかと思った。ロブスターでピンク色になったスープとの色合いもよく、ご機嫌のスターターだ。
メイン(Poissons)は、ホタテのソテーと黒リゾット(Riznoir et Saint Jacques en Satay Cirton 40ユーロ)を注文。セットメニューは、チキンのソテーだ。
グリルされた肉厚のホタテは、ラングスティン・ベースのソースと絡ませて食べるとよくあう。弾力のある黒いご飯は餅米のようで、ちょっとかわったティストに仕上っている。よく見るとライムの葉が、千切り混ぜてあり、独特な味を作り上げている。白いホタテに、ピンクのラングスティン、そして黒いご飯という強烈な色のコンビネーションが奇麗で美しい。
チキンは、骨付きのモモ肉で歯ごたえのある素材でよい鶏だ。食感として面白いのは、下にひかれた牛蒡。味は軽くつけられている。もう一つの付け合わせ、マッシュルームは、ちょっと濃いめに味付けされている。このコントラストも計算されているんだろうな。平凡になりがちなチキンソテーにインパクトを与えているようだ。
セットメーニューには、このあとチーズが出される。オベール地方のチーズで、コショウ入りカマンベール風、ブルーチーズ、マイルドなソフトチーズ3点セットだ。結構リッチなので、もちろんシェアーしていただいた。
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