英国でおいしいイタリア料理にまだ出会っていない。今回は、念願かなって定評のあるレストランAssaggiへ行ってみた。Notting Hillの住宅地にあるこのレストランは、パブの2階にあるが、シンプルな現代画を壁にかけ、大きく花を生け落ち着きを持つレストランだ。客層は、場所柄か裕福な中年層や芸能関係者の常連が多く、以前はマドンナ夫妻もよくきていたとか。テールブは11と少ないせいだろうが、土曜日の夜は入れ替わり客が入り常に満員だった。
イタリアンレストランが他のヨーロッピアンレストランと異なるのは、パスタが必ずメニューにあり、スターターか、メインにするか選択出来る点だろう。さて、さっそく注文だ。しかし、困った。メニューはイタリア語のみで書かれている。 ウェイターに「訳してくれるかい?」と聞くと、フレンドリーに「もちろん!」と言ってやってきた。だが、早口でメニューにない本日のお勧めやランダムにメニューを紹介する。その上イタリア訛りの英語で聞き取りにくい。えーい、こうなったら細かい味付けは、気にしないで魚か肉か、ということだけ注文を決めた。
スターターには、本日のお勧めといわれた蟹のサラダを、連れはリコッタとレモン、セージのラビオリをオーダー。蟹のサラダは、蟹缶をまるごと開けたような形が野菜サラダの上に乗ってサーブされた。もちろん、蟹はフレッシュのむき身で、軽く味付けをしてあるだけなので、しっかりと蟹のうまみが口にひろがる。うまいなー。久しぶりに美味しい蟹を食べたなー。その量、美味しさに大満足。連れのラビオリもかなりいい。ホームメードであろうこのラビオリは、茹で方もいいのだろうパスタに腰がある。リコッタ、レモン、セージのシンプルな組み合わせにバターとの絡みもいい。こんな素晴らしいラビオリは初めて口にした。ワンダフル!!これからのメインコースが楽しみだ。
メインコースには、子牛のソテーのサルサソース付きと7つのハーブのパスタを注文。子牛は、どこまでも柔らかいが少し味付けが弱いような気がする。 友人は、アンコウのフライを食べていたが、これも味が足りない気がするという。ちょっぴり残念だ。
それに比べてパスタは、絶品。タグリオニ(taglioni)と呼ばれるソバみたいなパスタに、ロースマリー、オレガノ、セージ、タイムなどのハーブが見事にパスタによく絡み、ナッツ類の甘さがアクセントになっている。オリーブオイルいっぱいなのに、まったく重くなくあっと言う間に食べてしまった。きっと良質のオイルを使用しているのだろう。
デザートは、チョコレートケーキとレモンシャーベット&イチジクを注文。チョコレートケーキは、粉を使用していないので軽く焼き上がり、重くなりがちなデザートにならずよい選択だ。レモンシャーベットもお口なおしにピッタリだ。
場所柄だろう、スターターは£8.90、メインは£16.90、パスタは£11.90
(スターターポーションは若干安い)、ワインも£17.50とすべてが高め。秋のこの季節は、黒トリフより値の張る白トリフの食べ頃。白トリフのかかったパスタもあったが、ご注文際には価格の確認を忘れずに。別のレストランで、£60して客ともめたと聞いた事がある。
スターターは、どれも素晴らしかったし、パスタ類も本当においしい。しかし、メインの肉や魚料理は、正直言って値段の割に感激がないと思うところがある。 お勧めとしては、スターターとパスタ(少食ならスターターポーションで)をメインにした組み合わせが、値段も抑えられていいかな?
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