Vol.39

スコティッシュ料理の人気レストラン
「The Ubiquitous Chip(ユビキュタス チップ)

外観

タラに似た味のリングのソテー

テクスチャーと味のコンビネーションがいい鴨のレバー焼き

コショウいっぱいのアンガスのフィレステーキ

 グラスゴーに出かけた。もちろん旅の喜びレストラン探しも楽しい。グラスゴーは、大きく別けて3つの地域がある。その中でウエストエンドと呼ばれる地域は、美術館や大学があり、バーやレストランが多く賑やかなエリア。評判のよいレストランの中、昔から地元で人気の店「The Ubiquitous Chip」に行くことにした。これこそチューブと呼びたい小さくて可愛らしい地下鉄に乗り、Hillheadで下車。

徒歩1分にあるパブも併設されているこのレストランは、スコットランドの名物、ハギス料理で賞をとったこともある有名店。中程にある屋根付きのテラスは、昼間は明るくて気持ちがいい。ランチには、2コース £22.80 、3コース£ 28.65 がある。もちろん3コースに挑戦。

各メニューは、5〜6種類の料理が用意され、その中から選べるのはうれしいな。スターターには、組み合わせに惹かれて鴨のレバー焼き(Duck Liver/Gingerbread/Onion Rosti/ Strawberry)、連れは蟹のオランダ風(Filo Stack of Buckie Crab Hollandaise)を注文。鴨のレバー焼きは、レバーの苦み、揚げたタマネギの油っぽさ、ジンジャーブレッドの抑え気味の甘さと、ピリっと黒こしょうが効いたソースとすべての存在がうまくマッチしている。その上、ねっとり、カリカリ、パサつきという様々な触感を一度に体験できるこのスターターは、味とテクスチャーの組み合わせをしっかり考えた感心する料理。そのうえ、レバーをこんなにおいしくたべさせてくれるはうれしい。連れの蟹は、ミルフィーユみたいで、まっかなソースが印象的。これもカリカリとネットリ感をうまく合わせている。そのうえ淡白になりがちの蟹に、赤ピーマンのソースがピリッとインパクトを与えている。和えているマヨネーズに似たホンランデーゼが、繊細な蟹の味を隠してしまうと感じるのは蟹好き日本人のせいかな?

メインコースには、リング(Ling)という鱈に似た白身魚のソティーを( Scrabster Landed Ling)。連れは、スコットランドといえば、アンガス牛ということでステーキ(Aberdeen Angus Steak)をオーダーした。

リングは、綺麗な四角につくりあげたマッシュポテトの上に載りでてきた。鱈よりは、味があっておいしい。淡白になりがちな白身の魚に、塩気が効いたオリーブペーストが彩りと味を加え、最後まで退屈せずにおいしく食べられた。

スレーキは、間違ってフィレがきてしまった。メニューには、 £9追加でフィレステーキが食べられるため、ウエイトレスが間違ってオーダーしたようだ。注文するときにしっかり確認しておけばよかった。たっぷりの黒コショウが周りについたフィレは、さすがに柔らかい。しかし、ちょっとコショウが多いいかな?つけ合わせの軽くマッシュしたポテトにはソティーしたキノコとタマネギが入っていてこれがまた、おいしい!

デザートは、スターターやメインに比べて、やや見劣りがするのは欲張りかな?

しかし、ポーチドメレンゲ(Poached Meringue)は、ソフトでクリーミーなデザートとして新しい発見だ。さすがに甘党のスコットランドのデザート、上には名物バタースコッチがかかっていてとても甘ーい。コーヒーも付き、プチフォアも付き、3コースは満腹で、夕食はいらなかった。

グラスゴーでは、サンデーランチが8ポンドで食べられるそうだ。The Ubiquitous Chipのランチは、高いとか、昔に比べて味がおちたとか、地元では酷評が多いらしいが、スタッフはとても親切だし、間違って出されたフィレステーキもお詫びとともに料金はテャージされなかった。料理もなかなか工夫があり、味も安心感があり大満足。ロンドンからくるとやや割安に感じるのも旅の喜びだな。

The Ubiquitous Chip
12 Ashton Lane, Glasgow G12 8SJ
WEB: www.ubiquitouschip.co.uk/
TEL: 0141-334-5007
営業時間:月‐土 12:00-14:30, 17:00-23:00
          日 12:30-15:00,17:00-23:00
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