パリで3星を持つピエール・ガニエールとアルジリア生まれのマズウスが立ち上げたエンターテイメントスタイルを持つレストラン、バー&カフェが揃うスケッチ(Sketch)。今回は、パーラーと呼ばれるカフェに行ってみた。
昼間はパーラー、夜はバーになるためだろう、独特な内装だ。ビクトリアンスタイルのような飾りのついた高い天井とスペーシャスなテーブルの配置。カウンターは大きな陶器のシンクが数個連なる。ケーキのショーケースは、蛍光色グリーンのパネルを側面に使用し、まるで水槽を思わせる。バラバラで個性豊かなテーブル、椅子、ソファーは古典調だが、ネストテーブルは、現代的。パテーションなどの小道具は東洋パターンを使用。スタンドには、ドクロマークがつき、50 、60 、70年代風の壁紙やカーテンがある。そんなエキゾチックで贅沢なボフェミアンスタイルに、オーガンジーのようなデリケートな生地でできている妖精のような愛らしいユニフォームを着たウエイトレスがテキパキと働く。このミスマッチなミックス感が、オリジナル溢れ、オーダーする前からワクワクと興奮させてくれる。
さて、メニューだが、ケーキ類とglassesと呼ばれるムースがあり、お茶は中国、日本、健康茶まで取り揃えている本格派だ。お茶は、£4.00均一 。ケーキ類は、テイクアウトもできるので、人気のものは午後おそいと品切れになるそうだ。さっそく注文だ。
チョコレートづくしのケーキCaraibeとエクレアのGui-Hongを注文。ケーキは£3. 50均一。お茶は、ダージリンを頼んだ。ケーキは、小ぶりだ。軽く2つぐらいは、平らげそうだ。Caraibeは、ほのかにヘーゼルナッツの味がして、チョコレートのスポンジとチュコクリームが、甘すぎず質のよいチュコレートを使い上品に仕上がっている。う〜ん、うまい。 このデリケートな味は、英国で初めて口にするパーフエクトで素晴らしいケーキといえる。Gui-Hongは、エクレアの中にあるクリームがディークリームで出来ていて、ちょっと酸っぱい大人の味だ。上にのったチョコレートが、エレガント。お茶は、オリジナル溢れる可愛らしいポットでザーブされ、ティーパックではなく、リーフティを使用しているのもこだわりがあってうれしいな。ケーキも、お茶も文句なく美味しい。美味しい。その上、インテリアもユニークでいい。そして、さらに楽しませてくれるのが、トイレ。中2階にあるトイレは、夜の遊園地のよう。照明を落とし、全面鏡になった壁にネオン管が映り、不思議な空間を作り上げている。一歩中に踏み入れると音楽がかかり、ライトのいっぱいついた夜のメリーゴーランドに乗っているような錯覚になる。
さすがにエンターテイメントをうたうだけあって、そのコンセプトには脱帽だ。
次は、レストランへも行ってみたいなぁ。どんな驚きを与えてくれるか、とても楽しみだ。 |