気軽に食べれるスペインレストランがあると聞いていってみた。我々が訪れたのは、3箇所にあるレストランのうちのブラックフライヤー(Blackfriars)店。パブを改装した店は、まるでスペインのタパスバーを思い出させる。月曜日だというのに混んでいるのは、いい証拠だろう。見渡すと仕事帰りに一杯飲みながら、つまんでいるようだ。
さっそくオーダーだ。つまみ感覚で、野菜、肉、魚の中から適当に選ぶ。頼んだものは、調理された順に素早くに運ばれてくるので、一度に頼まずに数回にわけるとよい。
タパスの上手い店かどうかの判断は、トーストしたパンにトマトとガーリックをつけたPan con tomateを食べてみることだそうだ。簡単な料理だが、効率を優先して作り置きされたものは表面がドライになっているので、おいしくない。ここで頼んだものは、フレッシュなトマトとガーリックが程よくマッチして、しっとりとして合格だ。
タコ、イカ、エビなどの魚介類が豊富なので、うれしくなっていくつも頼んだ。たこのパプリカ炒め(Pulpo a la feria £6.00)は、どこまでもやわらかいタコが程よい塩加減で料理されているおいしい品。エビのオリーブオイル焼き(Gambas al ajillo £5.95)は、プリプリしたエビをにんにくで炒めたお勧めの一品で、みんなのリクエストでもう1品頼んだ程。おなじみのパエリア(Arroz a banda £6.50)は、イカ、ムール貝、エビの入ったいつものシンプルな味だけど、期待を裏切らない味。イカスミに惹かれて頼んだにんにく味の小イカ(Chipirones en su tinta £6.75)は、ワインにつけてあるのだが、少々アルコールが強くてちょっぴり期待はずれだった。
スパニッシュオムレツ(Tortilla espanola £3.50)は、箸休めになる一品で、やはりスペイン料理にはかかせない。チョリソ(Chorizo al vino £4.25)は、スライスされたスパイシーなソーセージをフライしたのもので、ピリッとした辛さにお酒がすすむ。
ついつい沢山頼みがちになるが、1人3品程度で充分。料理はすぐにサーブされるので、足りなければ追加するとよい。
デザートでおもしろいのは、アーモンドがはいったヌガー(Turron de jijona con moscatel £5.00) で、まろやかな口当たりのよいマスカット酒(Alicante moscatel)が一緒にだされる。甘いのがお好きな方には、お勧めだ。
ワインは、£11.50からあり、サングリア、シェリー、コニャックなどスペインのアルコールも豊富にある。カクテルはメニューになくても何でも作るというサービス精神満点が断然気に入った。
スタッフは、みんな気さくでサービスもいい。飲んで食べて、おしゃべりできる気取らないスペインレストランとして重宝すること請け合いだ。
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