ロンドンは、多民族の都市なので、食べ物もそれぞれのお国の味が楽しめる。中でも主食のパンは、スーパーマーケットで占める面積の大きさに初めはびっくりされるはず。英国の食パン、フランスのバケットやクロワッサン、イタリアのチバッタ、ドイツの黒パン、カリビアンのちょっと甘いパン、中東のピタパン、インドのナン、ユダヤのベーグルなど多数ある。
そんな中で、ぜひ試してもらいたいのは、アイルランドの「ソーダパン」。 総称ソーダパンと言われるが、これには2つのタイプがある。1つは、白い厚めの三角の形をしており、「Irish soda farls」。もう1つは、茶色く丸形や四角のローフで「Irish stonegroud wheaten」「Irish wheaten loaf」といった表示がついて売られている。本場、アイルランドでは、「soda bread(ソーダ・ブレッド)」「 brown soda bread(ブラウン・ソーダ・ブレッド)」と簡単に色分けで呼ばれているようだ。
最近は、大手スーパーマッケットでは、何処でも購入できる。本場アイルランドでは、パン屋では当然売られているし、どちらもイースト菌を使用したパンのように発酵を待たなくてよいため、家庭でも気軽につくられている。 味だが、重曹を使用しているため独特な風味がある。少し重たいパンのため、サンドウィッチに使用するよりは、そのままトーストしていただくのがおいしい。
食べ方だが、三角のソーダパンは、まず半分の厚さに切る。そして、トースターのメモリ3で2回焼くのがポイント。1回のトーストでは、焦げ目が足りずおいしくない。濃いきつね色に焼くのが、このパンのおいしさを引き出すコツ。そして、たっぷりのバターを塗り、その上にハニーかジャムを重ね付けしてもよい。または、カリカリに焼いたベーコンなどと一緒に朝食としていただくのもいいだろう。 茶色のソーダパンは、トーストはお好みでOK。
これの一番のおすすめは、スモークサーモンと一緒に食べることだろう。パンの上にスモークサーモンを乗せる。茶色にサーモンピンクが映え、味もサーモンのオイリーさを抑えてくれるためグッドコンビネーションだ。サーモンの上にハーブのディルを飾れば、彩りもよくりっぱなスターターになる。きりっと冷やした白ワインと相性がピッタリだろう。 ぜひ、色々なパンをトライしてみて!! |