本場の味に近いメキシコレストランができたというので、さっそく行ってみた。場所は、Notting Hill GateとBayswaterの間。ポートベローマーケットの近くで、気軽に入れる店構えのせいか、土曜日の昼は子供連れの家族やカップルで賑わっていた。
喉が渇いていたら頼むといいのが、キュウリ、ハイビスカス、タマリンドなどのめずらしいジュース。おすすめは、キュウリのジュース( £1.70)。素朴な味わいで甘さがなく、さっぱりした喉越しのよいジュースだ。
昼は、ブランチメニュー(4種類あり。各 £5.50)がお得だ。その中の1つEnfrijoladasを注文。クレープにチョコレートとバナナが乗ったデザートのような盛り合わせに見えるが、トルティーアの上に黒豆をピューレ状にしたソースがかかり、甘くないバナナ(plantain)が乗っている。黒豆は、特に味付けがされてない。豆がもっている自然の味を楽しみ、チーズを味のアクセントとしているようだ。意外と淡白なので、ペロッと食べられてしまう。
しかし、やはり夜のメニューにも惹かれてしまう。一人2〜4個注文をするとよいとメニューにかかれている。出てきた料理で納得した。1つ1つの量が少ないので、お腹の空き具合いにもよるが、お昼なら3個は食べられる。
スープ、トルティーア、タコス、野菜のメニューのなかで、トルティーア(tortilla)の生のマグロ(sliced raw tuna £5.00)が気になるので興味津々で注文。2口サイズのマグロと千切りされた野菜がトルティーアに乗り、ピンク色のソースがかかっている。まるで広島風お好み焼きだ。味は、コーンの香ばしさとピリッとしたソースがアクセントとなり、サラダ感覚に食べられるなかなかの一品だ。
一般的にタコスは、固いタイプが多いが、ここにはめずらしいソフトタイプ(soft corn tortilla)がある。ポーク(al pastor £3.50)とビーフ(Char Grilled Skirt Steak £5.50)を注文した。どちらも見た目は似ているが、特にビーフがおすすめ。豆とチーズのコンビネーションがよく、そこにソフトコーンの味がポイントとなり、最後にピリッと辛さがでてくる。テーブルにおかれたチリもフルーティなので一瞬辛くないと錯覚するが、後から辛さを感じるのでつけ過ぎには充分ご注意を。ここで使われているトルティーアは、手作りで、なかなか美味しい。料理の量は少ないが、なんだかお腹が張ってきた。多分、コーンのせいだろう。
さて、食後のコーヒーがちょっと変わっている。砂糖の代わりにだされるのが、シナモン味のシロップ。いつもはブラックコーヒーが好きだが、試してみると、シナモンの香りと香ばしいシロップがなんともコーヒーに合う。暑い国では、こんなアクセントがいいのだろうと、勝手に想像する。
この食堂感覚のレストランは、メキシコではよくあるタイプだそうだ。ロンドンでメキシコ料理というと、大きなブリートの上にサワークリームが乗った料理をイメージするが、これはテキサス風メキシコ料理だそうだ。
テキーラやビールなどの酒を飲みながら、つまむのに丁度よい感じの料理が多いので、夜訪れるのも悪くないかな。
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