長い改装時間を経て、やっとオープンしたセント・パンクラス駅のホテル「St Pancras Renaissance Hotel」。ここのレストランとして2011年5月にオープンした「The Gilbert Scott」に行ってきた。
レストランを運営しているのは、ゴードン・ラムジーと一緒に働いていたミシェラン星を持つシェフ、マーカス・ウェアリングのチーム。となれば、期待は高まるな〜。
この店の名は、 この美しい建物の初代建築家Gilbert Scottに由来している。オリジナルは1837年、ビクトリア時代に建築されたゴシックデザイン。そのエレガントさを保ちながら、ブリテッシュ・ブラッセリーとしてにオープン。中へ入るとレストランの手前がバーになっている。食前酒をここで飲んでテーブルに移動するのもいい。高い天井、当時のデザインを活かしたつくりで、古き良きイギリスを堪能できる。なんともリラックスして、 居心地がとてもいい。
さっそく注文だ。
スターターには、マテ貝のソテー(Razor Clams £9.00)とイカのサラダ(Brixham Cuttlefish £7.50)
マテ貝は、運ばれて来たときからいい香りが立っている。いい予感が的中したように、柔らかいがコシがあり、バター、レモン、パセリとの相性が抜群にいい。一方、イカのサラダは、塩漬けのレモンを使用。これがイカに良くあう。どちらもスターターにも、文句なしの選択だった。
メインは、ラム(Cumbrian Rump of Lamb £21.50)とホタテ(Gurnrd and Scallp £21.00)。ラムは、中はほぼピンクで生のように見えるが、これが外側をしっかりと焼いているせいか、生っぽくなく、臭みもなく味わい豊かだ。不思議だ。
一方、魚は見た目は小さいポーションだが、大きなホタテとホウボウが程よく焼かれてて、サフランのスープに入り、食べごたえのある1品。
デザートは、オレンジ・マーマレード・ジェファ・ケーキ(Orange Marmalade Jaffa Cake £7.00)を1つ頼んだ。小さいが存在感のあるデザート。外側のオレンジの苦みと中のチョコレートの組み合わせでちょっと甘め、サイドのアールグレイのアイスがその甘さを抑え上品な仕上がりにしている。
お手頃とは言いがたいが、スタッフも感じがよく、ともかくレストランでありながら、こんなにものんびりと出来るのがうれしい。 ラムジーのレストランには定番になっているキッチン内に特別に設置されたテーブルがここにもある。
ちょっと特別な時間を過ごすには、思い出に残るレストランだ。(か) 2011年8月取材 |