美しい庭園
見た目も美味しい「Pickled Mackerel」
濃厚な「lobster bisque」
味も量も大満足「Coq au vin」
絶妙な焼き加減「Roasted lamb」
シンプルな「Gratin dauphinoise」
チョコレート好きには堪らない 「Fondant au chocolat」
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No1. Poultryというビルに入っている、本格フレンチレストラン「Coq d'Argent」を訪れた。
小さなエレベータホールより上階に達すると、通りからは想像できない屋上庭園が広がっている。テラス席も充実しており、天気の良い日のランチやディナーも楽しめそうだ。
まずはスターターに「Pickled Mackerel(サバの酢漬け)」、連れは「lobster bisque(ロブスターのスープ)」を注文する。サパはシャープな酢の中にも甘みがあり、添えられたビートルートソースの苦みに絶妙にマッチしている。付け合わせの野菜のピクルスも相性がいい。スープは、ビスク(甲殻類を裏ごしして作るスープの総称)というだけあり、クリーミーでロブスターの風味がこれでもか!と口に広がる。焼きたてのバゲットを浸して食べるのも最高だ。
メインには、伝統的フレンチが並ぶ。「Coq au vin(雄鶏の赤ワイン煮込み)」は始め大きめの鉄鍋に入れられて運ばれて来、その後ウェイターがテーブルで取り分けてくれる。じっくりと煮込まれた鶏肉は、骨から外すのも難なく、とろける程柔らかい。赤ワインベースのソースも、一緒に煮込まれたシャロットや人参、ベーコン、鶏のエキスが十分含まれたうえに煮詰められており、最上級だ。シンプルに焼かれた「Roasted lamb(ラムのロースト)」は、程よくピンクで柔らかい。しっかりと、しかし絶妙に味付けされた塩気と、濃厚なグレイビーソースが良く合う。丁寧に裏ごしされたマッシュポテトも、ラム肉の脂と絡まり、美味しい。付け合わせに頼んだ「Gratin dauphinoise(ジャガイモのグラタン)」は、まさに"出来立て"で、あやうく火傷しそうになったこと以外、これまたシンプルながらも美味だ。
デザートには二人とも、定番の「Fondant au chocolat(チョコレートフォンダン)」をオーダー。かなりビターなフォンダンに、ビターなチョコレートソースがこれでもかというほどかけられており、チョコレート中毒者には堪らない一皿。添えられたオレンジピール、甘さ控えめフロランタン風ビスケットも、脇役ながら質が高い。ひんやりとしたバニラアイスと、熱々のチョコレートは言わずもがな、天国気分だ。
地下鉄バンク駅すぐの「Coq d'Argent」。今回のディナーは3コースとワイン1本で£120と少々高めだが、セットメニューは£28〜とリーズナブル。洗練されたサービスとスタッフ、そして最上級の料理は、記念日や特別な日、デートにはもってこいである。(ゆき)
2011年6月取材 |