外観
ボリュームも満足のローストビーフ
香ばしくカリカリのヨークシャープディングとローストポテト
フレッシュな付け合わせの野菜
デッキからの風景
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ゴードン・ラムジー経営パブ「The Narrow」があることで有名な、LimehouseのNarrow Streetより東へ5分、昔ながらの佇まいのパブ「The Grapes」を訪れた。
このパブは、1583年にオープンし、テムズ河で働く労働者の憩いの場として賑わい、チャールズ・ディケンズのお気に入りのパブでもあった。レストランはシーフードがメインで、1600のパブの中から一位に選ばれるほどだ。建物自体は1720年に建て替えられたようだが、低い天井、狭い通路、飴色になったテーブル、暖炉など、伝統的イギリスパブの趣きは未だ健在だ。
今回はシーフードではなく、もう一つの名物「サンデーロースト」を味わいにやってきた。ローストビーフと、週によってラムもしくはポークが選べ、値段は一律£9.25である。本日は一緒に来た友人とそれぞれ、ラム、ビーフを注文した。
ビーフは薄くカットされ、レアの焼き加減で、柔らかくとろけるようだ。それでいて、ビーフの濃厚な味は添えられたホースラディッシュソースとよく合い、かなり多めの量だが、ぺろりと平らげることができる。また、ラムの焼き加減も絶妙で、うっすらとしたピンクのラム肉が、ミントソースと絡まり、こちらもいくらでも食べられそうだ。これに、ホームメイドのヨークシャープディング、中がほくほく、外がカリカリで絶品のローストポテトがついている。
また、付け合わせの野菜はとても新鮮で、軽く蒸す、もしくは茹でてあり、濃い味がグレイビーによくマッチしている。中でも人参は、ほんのりとバター風味でおいしい。
お腹いっぱい食事を楽しんだ後は、デッキに出て奇麗な日の入りを見ながら歓談するもの一興。テムズ川からの冷たい風が、ちょっぴり酔いが回った頬に気持ちがいい。
サービス、雰囲気ともに、最高にリラックスできる「The Grapes」。次の機会があれば、賞をいくつも獲得しているというシーフード料理も試してみたい。
2010年12月取材 |