今日は、友人の誕生日。本人の希望で評判のいいハムステッドヒースの近くのパブで食事をすることになった。Kentish Town から歩くと15分程度にあるこのパブは、おしゃれなパブが多い昨今とは違い、動物の剥製が飾ってある昔ながらの田舎パブという内装。しかし、 訪れた夕食時にはガストロパブとして忙しいようで大混雑だ。うーん。期待が持てるなぁ。
予約したのが当日だっため、我々のテーブルはドアの側。人の出入りが気になるが仕方がない。さっそく注文。ここはポーションが大きいと聞いているので、スターターは1つにした。
ハムやテリーヌの盛り合わせのHomemade Charcuterie Board(£10)を頼んだ。珍しいダックの生ハムのプロシュートは、リッチでありながら味わいがある。フライは、なんと豚の頭の一部らしいがまったく臭いもなく美味しくいただけた。テリーヌ、リエットとすこしづつ、いろんな種類が乗っているのでうれしいスターターだ。
メインには、スケートのウィング(£17)とフィッシュ&チップス(£12)をオーダー。魚は、ソースに入っている小エビとケイパーの塩味の加減がいいアクセントになっていてうまい。付け合わせの野菜もたっぷりだ。フィッシュ&チップスは、魚は高温で揚げてあるが中はしっとりとしていてうまみを逃していない。チップスは3度あげということで、カリカリと文句のないおいしい1品だ。自家製のタルタルソースとマッシューピーが付け合わせというもありがたい。我々は、この他にサラダ(£5)と温野菜(£3.70)を頼んだが、サイドといいながらポーションが多くちょっと料理の注文が多すぎた。
しかし、美味しい料理を出すレストランで、デザートを食べない訳にはいかない。1つだけ軽めのラズベリーのミルフィーユ(£6.50)を頼んだ。ミルフィーユはカリカリで、ラズベリーが沢山が入っている。サイドのアイスは、ラベンダー味でめずらしい素樸な仕上がり。
料理も大変素晴らしいが。この店の賞賛すべき点にスタッフの客に対する気配りのよさがある。ドアのそばに座った我々に、別の席が空いたから、移りますか?と聞いたり、我々が写真を撮っていたら「今日は特別な日なの?」と聞く。私が誕生日を祝っているのよ。と答えるとなんとローソクに火を灯したチョコレートブラウニーを運んで来てくれた。なんとも気が利くなー。とすっかり店のファンになってしまった。
マニアルではなく、お客を大事にするという気持ちや気づきができるスタッフを育てたオーナーかマネジャーに脱帽だ。料理だけでなく、こうした気配りが店を繁盛させる秘訣なんだなー。と久しぶりにいいレストランに出会えた。(か)
2009年9月取材 |