暑くなるとちょっぴり辛い物が食べたくなる。タイ料理のキュイジーヌレストランとして、味とともにインテリアも定評がある比較的新しいPatara(パタラ)。ロンドンには、4店舗、スイス、シンガポールなど世界中に支店がある。今回はOxford Circus店へ繰り出した。
店内は、落ち着いた照明、細かいところまで気を配られた小物とタイらしさを演出するオブジェ、質の良さそうな白いテーブルクロス。明らかに高級感のあるレストランとしてデザインされている印象がある。
写真で見たスターターが美しくインパクトがあったので、それだと思われる料理、生春巻き(Assorted rice paper roll £8.50)と、ダンプリング(Assorted Steamed Dumpling £8.50)、フィッシュケーキ(Thai Fish and Prawn Cake £6.95)を注文してみた。この3つの料理が1つの皿に芸術的に美しく盛りつけられてやってきた。ダンプリングの1種類は、紫色で花の形になっている。さすがと!期待感でいっぱいだ。それぞれの味だが、ダンプリングは、ココナッツが入った甘いものはおもしろいが、その他は小ぶりでちょっぴり寂しい。エビのフィッシュケーキは、レモングラスを串にみたて、エビのすり身をつけ揚げてある。ちょっと気が効いているが、香辛料がやや強め。生春巻きは、あまりインパクトがない。見た目の美しさにとらわれてしまいがちだが、値段が高いので、もう一工夫がほしいところ。私としては総合的にスターターに関しては、残念なことにやや批判的になってしまう。
メインは、エビのカレーソース(Pan Roasted King Prawns £13.95)、タイ風酢豚(Crispy Slices of Pork £11.95)、グリーンカレー(Chicken Green Curry £12.75)を頼んだ。エビは、数種類のタイらしい香辛料とレモングラスの味が効いていてスパイシーでごはんが進む。カレーもハーブがいろいろ混入されていて、いつものカレーとはちょっぴり違ってコクがある。カリカリにあがった豚と野菜が甘くて酸っぱいソースに絡まってでてくるタイ風酢豚は、上品な仕上がりで、最後までおいしくいただけた。メインに関しては、スターターとは正反対に文句なしに全部美味しかった。ライスは、Glutinous Riceが餅米風で、これがなかなかおいしい。Fragrant Riceが普通のご飯。デザートは、さほど特筆すべきことはない。
いいレストランとは、料理と空間の双方のコンビネーションが、支払った金額に見合うものなら、Pataraの利用法は、スターターは控えめにし、もしくはなくてもよいかもしれない。メインを中心にオーダーし、リラックス感と気持ちのよい空間の中で食べれば、申し分のないレストランだ。
メニューは4支店とも同じようだが、インテリアは各店ちがうので、ウェブサイトで調べてみて。
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