エンジェルのメイン通りから外れた場所にあるピザの店が、水曜日というのに混んでいる。これだけお客が入っているのには、理由があるだろうと冒険心で飛び込んでみた。入り口には、ピザを焼く窯があり、薪で焼くと書かれている。これが、混んでいる理由なのかもしれない。スタッフは、ロンドンとは思えないほど、テキパキと快活に動いている。
スターターにワカサギに似たWhitebait (£5.95)があるので注文。ただのフライという単純な料理だが、カラッと揚げてあり、あっという間に食べ尽くしてしまった。新鮮な素材でないとこういかないだろうな。隣の人が頼んだピザブレットと5種類のハムの盛り合わせもおいしそうだ。
メインで頼んだピザは、店の名がついたピザ・オレガノ(Pizzeria Oregano £6.95)。ピザは、ともかく大きく直径30cm以上はある。フレッシュトマト、モッツァレラとパルメザンという単純なものだが、トマトソースとトッピングの配分加減がよい。薄くパリッとしたピザの台は、味わいがあり端までおいしく食べられる。薪で焼くとここまでおいしいのかと感心させられた。連れは、スパゲティ・ボンゴレ(Spaghetti Alle Vongole £8.95)を注文。アルデンテに茹であげられた麺とアサリ、上質なオリーブオイルと塩加減がなかなかうまい。一緒に頼んだロケット・サラダ(Rocket Pamesan £3.95)は、惜しみなく乗せられた大きなパルメザンチーズがロケットを覆っている贅沢なサラダだ。ビールは、珍しいイタリアンビール。黒板には、本日のお勧めが書かれているのでチェックしてみて。
おいしいピザだったので、思わず忙しいウェイトレスを捕まえ、なぜ薪を使いピザを焼いているのか聞いてみると、「だって、おいしいからよ。」とサラリと言ってのける店員のことばが新鮮だった。ガスオーブンのようにスイッチを入れればオーブンが暖まるという訳にはいかない。昔のスタイルを敢えて選ぶのは、美味しさを追求するこだわりがあるということ。当たり前のことをしているから、こんなに混んでいるのだろう。お客に、常連が多いのもうなずける。また、来てみたい店が増えてうれしい夜だった。
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