ロンドンのソーホーと呼ばれる地区は、中華街で有名だが、その他、沢山のレストランが軒を並べる飲食街。その中でもステンドクラスがシックな外観をつくりあげ、いつも気になっていたレストランがある。外観も名前もそのままで、レストランのオーナーが時々変わるらしい。今回は、タパスレストランで、有名になったFINOのメンバーが新しく引き継いだと聞き、さっそく訪れてみた。
場所柄か、テレビや映画関係者が客に多いのだろう、ノーネクタイでもまったく違和感がなく、意外とリラックスした雰囲気がうれしい。
7時頃の予約なら2時間で終わるように言われたので、ゆっくりとしたかった我々は8時スタートの夕食となった。8時に到着すると、店内はさすがにまだ混んでいる。
飲み物をオーダーして、さっそくメニューをみる。 一般的なレストランのように、スターターやメインといった分け方ではなく、1 st コース、シーフード、パスタ、サラダ、グリルとなっている。レストランがいうには、モダンブリテッシュのレストランだそうだ。パスタは、スターター用のサイズもある。 好きにオーダーすればいいのだろうと、我々は、スターターに1st コースからWhitebait (ホワイトベイト/ニシンやイワシの稚魚)の天ぷら(£7.80)とパスタのなかからイカスミのパスタ(Squid Ink Tagliatelle £9.50 )をオーダー。
ホワイトベイトは見事に軽く揚げてあり、臭みもなく、タルタルソースをつけて食べてもちっとも重くない。スターターにおすすめ! イカスミのパスタは、生のイカスミで絡めてあると思ったが、既に混入されていたパスタを使用。ちょっとがっかりしていたが、なんだか海の味がしっかりとして、オリーブとニンニクのシンプルな味付けなのにさすがにうまい!自宅ではなかなか出来ない味に仕上がっている。付け合わせのイカもフレッシュでうれしい。
さて、メインには、誕生日の私はロブスター(Grilled Scottish Lobster £27.50)を注文。連れは、何と50日も寝かせたと言うヘリフォードのサーロインステーキ(50day Hereford Beef Sirloin £23)を注文。ロブスターは、見事に丸々1匹がドーンとでてきて、そのダイナミックな大きさに驚いた。トマトベースのシンプルなソースがかかっていたが、ロブスターの味の繊細な味をちょっと抑えてしまっているようで、もっとシンプルな方が好ましいかな?しかし、食べる量が多くてうれしかった。
一方の50日間寝かしたサーロインの第一声は、なんて柔らかいのかしら!その上、焼き方もスモーキーで、さっぱしていて、こんな美味しいステーキは始めて。その上、量も多く断然お勧めのメイン料理。ステーキについてきたチップスは、カリカリ。この店の名物の1つらしい。
隣のテーブルでは、鳥 のローストを頼んだが、1匹が2人分でその量の多い事!!ここはどれもメインは大きなポーションだから少食の人なら、スターターはいらないだろう。
些細な事だけど、サイドに頼んだグリーンサラダ(Green Salad £3.75)は、なんてフレッシュなんだろう。まるでいま収穫したかのように新鮮な野菜で感激。出来る限りベストな物を使用するというレストランのポリシーがここにまで及んでいるのは脱帽だ。うーん。美味しかった。満足。満腹。
お腹が一杯でもデザートは試したい。そこでさっぱりしたラズベリーのトライフル(Raspberry Trifle £7.20)を頼んだ。
シックな赤のトライフル。まあ、なんて上品なデザートに仕上がっているのだろう。たっぷりの上質なシェリーがスポンジにしみ込み、品質のラズベリーとゼリーの固さも完璧。素敵なデザートだ。
サービスもいい。料理もおいしい。プライベートな部屋もある。ちょっと特別の時にぜひお勧めしたいレストラン。プレシアターメユー(17:30-18:00、 2コース£16.95~)もあるのでぜひ1度試してみて。(か)
2008年8月取材 |