情報誌タイムアウトがベスト・ガストロパブに選んだ「The Marquess Tavern」を訪れてみた。今、ホットな場所として人気のAngelとHigh Burry & Islingtonの間、Essex Roadの裏にある閑静な住宅地にそのパブはある。通常のパブだが、奥にテーブルが並ぶレストランスペースがある。天井が高く気持ちのいい部屋だ。
まずは、飲み物を注文。パブだからお酒は豊富にあるが、海藻入りというスコットランドの変わったビールを見つけたので、それを頼んでみた。黒いビールでモルツの味が強い。後味には潮の香りがあるちょっと変わったビールだ。他には、ドイツのビールをはじめ様々な種類があり、いろいろ味わえる。モルトウイスキーのお勧めもあるぞ。
さっそく料理を注文しよう。ここの名物はローストビーフだそうだ。ただし、1人前ではなく、固まりのローストビーフを注文し、仲間とわける指向のようだ。壁にかかった黒板には、本日のローストビーフの個々の重さと料金がかかれている。我々2人では食べきれないので、その名物を注文できないなー。残念。
では、一人でも食べられる牛のステーキにしようと、すぐにメインが決まった。
スターターは、魚にした。仕入れ先は近くの新鮮さで有名な「Steve Hatt」から購入していると聞いていたので、素材は間違いなくいいぞ。
私は、ホタテのバター焼き(Pan Fried British Scallops 1個£3.00)、連れは、パイク(マスの一種)のフィシュケーキ(Pike Fish Cake £6.00)をオーダー。バターたっぷりで焼かれたホタテはやっぱり新鮮でうまいなー。フィシュケーキは、軽い仕上がりでスターターに丁度いい。ディルの入ったソースがこれまたよくあう。
連れが頼んだメインのステーキは、日本の牛肉のように寝かせてある(28day hung Rib Eye Steak £17.50 チップス付き)。きっと臭みもなくおいしいぞ。
私は、名前の響きからローストポークベリー(Roast Pork Belly £15.00 マッシュポテト付き)を注文。
各メニューの下にはその食事にあうお勧めのビールとワインが選んである。ポーク料理のワインには、ボジョレー(Beaujolais - Villages Vieilles Vignesグラス £4.30) を薦めているので試してみた。
ポークは、肉の新鮮さはあるが、ちょっと素朴な仕上がりに残念。付け合わせのアップルソースもいいが、マスタードをもらい美味しくいただいた。ワインは、軽めのボジョレーでちょっと不満だったが、 ポークという重い食事には、このぐらいの軽いワインで結構いいなー。
一方、連れのビーフは、柔らかくて、臭みもない。レアと注文。外はしっかり焼かれているが、中はレアの状態が保たれ、焼き加減も、味も最高だ。文句なしのうまさ。ペッパーソースが付いていたが、何もかけなくても美味しくいただけた。その上ポーションも大きくて、このステーキは断然お勧め。
デザートは、お腹がふくれてきたので2人で1つにした。春の訪れに欠かせないルバーブのクレームブリュレ(Rhubarb Cream £5.50)。ちょっとすっぱいルバーブが口によく合う。
さすがにパブだ。スタッフは気取りがなくフレンドリーで、とても居心地がいい。ちょっとだけ気になったのは、スターターが終わり、メインが運ばれるまでの時間が長い気がした。そんな時は、おしゃべりとアルコールで場をもたせればいいのかな?
ステーキがこんなに美味しいなら、お勧めのローストビーフはどんな仕上がりなんだろうか。今度は大勢で訪れて、 ぜひ固まりのローストビーフをオーダーしてみたい。美味しいご飯をいただいたという満足感で店を後にした。(か)
2008年3月取材 |