先週に続いてインド料理で申しわけないが、連れて行かれたモダンなインドレストランがよかったので紹介しよう。チェルシーとケニントンにあるこのレストランは、伝統的なインド料理をヨーロッパ風にアレンジしてだすためだろう、外観・内装・音楽ともまったくインドを連想させない。
初めに無料でサーブされるポポドムは、黄色のパイナプッル、茶色のガーリック、ピンクのビートルートと、きれいな色合わせが目に美しい自家製チャツネ付き。ちょっとスパイシーだが、食前に軽く口を刺激してくれる丁度いい一品だ。
さて、注文だ。定番として残る料理もあるが、メニューは毎日変わるそうだ。スターターに魚貝類のチョイスが多いのはうれしい。さっそくブラックタイガーのタンドーリ(Black tiger prawns, tandoor roasted £7.00)を注文。程よくスパイスがきいているエビは、焼きすぎずプリッとした感覚が残る丁度良い仕上がり。友人が頼んだカニのコロッケ風は(Crab Cake £5.00) 、カニの味をしっかり堪能できる繊細な仕上がりでグッドチョイスだった。メインに選んだのは、ラムのタンドーリ(Lamb Rack Tandoor Roast £12.00)。見た目もゴージャスだが、味もなかなかいい。インドレストランのおいしさの見分け方は、タンドーリのスパイス混合といわれているそうだ。このラム料理は、下味にスパイスがしっかりついていながらも、肉本来のおいしさを失わせずに上手に引き出している。プロの腕前を感じさせられた料理だ。付け合わせ野菜には、グリンピース、キャベツ、レントルを頼んだ。箸休めになる気の利いたサイドディッシュですっかりお気に入り。ナンやライスなどもあって、お腹がいっぱいになり、誰もデザートまで行き着けなかった。残念!!
実はインド料理を食べる時に、これまでワインを頼んだことはない。それはワインがインドのこってりとしたソースとスパイス類に負けてしまうと思うからだが、このレストランのようにスパイスを使いながらも、繊細に仕上げられていれば、ワインもぐっとおいしく飲めることがわかった。ワインは、ちょっと甘めがいいようだ。
スターターは£5から、メインは£10からとコストパフォーマンスも悪くないこのモダン・インド・キュイジーヌのレストラン、ちょっといい店に出会った満足感でまた訪れてみたい。
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