Vol.146
〈レシピ編〉



イギリスで作る本格的栗きんとん

スーパーから旬はなくなったといわれて久しいですが、この国では夏のベリー類、ハロウィンのかぼちゃ、秋のナッツ類など、まだまだ季節を感じさせるものが多いですよね。
秋から今の季節の代表といえば栗(chestnuts)とサツマイモ(sweetpotato)。
こちらの栗は日本のものよりも小粒ですが、ローストするとすごくおいしいです。殻にナイフを入れてオーブンに放り込むこと約10分でポクポクのロースト・チェスナットの出来上がりです。
欧米ではクリスマスのローストターキーの詰め物にも栗を使ったりします。

サツマイモは、日本のものと外見はそっくりですが中身は全然違います。オレンジ色で水っぽいので焼き芋や煮物にしようと思うと失敗します。私はお味噌汁などの汁物に使ったりしています。
ところが、日本のサツマイモに限りなく近いものがセインズベリーにあることをご存知ですか?その名をKUMARAといいます。ニュージーランド産で、焼き芋によし、煮物にもO.Kの有難い存在です。
私はサツマイモの天ぷらが大好きなので、よくKUMARAでつくっています。これだとホクホクの食感が楽しめ、揚げたてはいくらでも食べられそうです。

お正月も間近ですので、今日は栗とサツマイモで栗きんとんを作ってみましょう。まずは栗の甘露煮から作っていきます。
栗は面倒くさがりの私にぴったりの冷凍栗を使いました。これなら、皮をむかなくていいのでラクです。 これも季節もので、秋になるとウェイトローズで手に入ります。





■栗の甘露煮 (作りやすい分量)
冷凍栗  250g
砂糖  150g
みりん  大さじ1
くちなしの実(あれば)  1個

■栗きんとん
(作りやすい分量)
サツマイモ(KUMARA)? 300g(大1個くらい)
栗の甘露煮  12〜15個
甘露煮の煮汁  大さじ2
酢  1〜2滴
砂糖  大さじ1+30g
塩  一つまみ
みりん  大さじ1
くちなしの実(あれば)  1個

■栗の甘露煮
@ 鍋に栗とかぶるくらいの水を加えて、砂糖とみりん、くちなしの実(あらかじめお茶パックやガーゼなどに包んでおくとよい)を入れ中火にかける。
A 沸騰したら弱火にして15〜20分ほど煮る。
B 火からおろしてくちなしの実を取り除き、煮沸消毒したビンで煮汁ごと保存する。少なくとも一昼夜おいて味をふくませる。

■栗きんとん
@ サツマイモは約1.5cmの厚さに輪切りにし、皮を厚めにむいて1時間くらい水につけておく。
A 鍋にサツマイモとくちなしの実(あらかじめお茶パックやガーゼなどに包んでおく)をいれ、強火で茹でる。
B 水分がなくなりかけたらくちなしの実を取り除き、酢1〜2滴、砂糖大さじ1、塩一つまみを加えて煮きり、裏ごしする(マッシャーを使うと便利)
C 別鍋に砂糖30g、みりん大さじ1、栗の甘露煮の煮汁、水大さじ2を煮溶かし、Bのサツマイモを加えてかき混ぜながら煮詰める。
D 栗の甘露煮を加えて出来上がり。

栗の甘露煮はきちんと煮沸消毒したビンで冷蔵保存すると2週間くらいは持ちますが、長期保存用のレシピではないので早めに使い切ってください。栗ご飯やロールケーキ、バウンドケーキなど色々活用できます。

おちゃ子
健康のために和食に目覚めた日本人オットと魚が大好きなイギリスネコとの生活。 本人は悲しいほどの日本人であり、あきれるほどの和食好き。 たとえ海外に住んでいても、和食は食べたい!何がなんでも食べたい!の精神で、日々スーパーを探検。
ロンドン在住。
ブログ「倫敦的食卓日記」でもおいしいもの掲載中
http://ochasuke.catfood.jp/diary2/
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