ロンドンの中心街に、お得なお値段で楽しめるフレンチ・レストランがあると聞きつけ、訪れてみることにした。
場所は、トテナムコートロード駅から徒歩5分のニューオックスフォード・ストリート沿いに位置する。ショッピングの後に立ち寄れる便利な場所だ。
外観は、水色を基調として爽やかな感じ。入り口には、黒いコートを着た男の絵がペイントされていて、ちょっと個性的な印象を受ける。
店内はこぢんまりとして見えるが、地階にも席がある。茶色で統一された椅子とテーブルがかわいらしく、壁には鮮やかな色使いのユニークな絵が描かれ、カジュアルな雰囲気が漂う。
2コースで£8.90のランチセットを注文。とても嬉しいお値段だ。前菜にはジャガイモとチーズを重ねて焼いた「Tian of Potato, Olives and Goat Cheese(ティアン・オブ・ポテト、オリーブ・アンド・ゴートチーズ)」、メインには「ブイヤベース」を選んだ。
客層は、スーツを着たビジネスマンや、ツーリスト、家族連れまでさまざま。お昼の店内はほぼ満席で人気店のようだ。
早速「Tian of Potato, Olives and Goat Cheese」が運ばれてきた。盛り付け方がキレイで、とても上品に見える。厚く切られ、そして上手に重ねられたジャガイモの間にはペースト状のオリーブが塗ってあり、トップにはチーズがのっている。味は濃厚なチーズとジャガイモの相性がバッチリで、ほどよい塩加減のオリーブ・ペーストもこの料理の良いアクセントになっている。前菜にしてはボリュームたっぷり。見た目、味、量すべてにおいてパーフェクトと言える。
お次はメインの「ブイヤベース」。もっと大きな魚介類がゴロゴロ入ったスープを期待していたのだが、具の量が控えめでちょっと残念。しかしトマト風味で、意外とあっさりしたこのスープは、美味しく頂けた。熱々のスープは寒い時期に最適だ。
このおしゃれな前菜とメインのフレンチ2コースを、£8.90で堪能できるのはとてもお得と言えよう。あと£1.60上乗せすれば、メインに「牛のリブロース」を選ぶこともできるので、今度はこちらを試してみたい。(千晶)
2007年10月取材 |