名前をつける前に忙しくなってしまって、、、という冗談のように入り口には、どこにもレストランの名前が書かれていないこの店はオープンして2ヶ月。口コミやメディアに取り上げられている人気の店。名前は?と訊ねると客が「32 Great Queen Street」と呼び始めたので、それが店の名前かな?との答え。フランス料理に押されている最近の料理に、 古くからある英国の食材と旬にこだわり、ややイタリア的な要素を取り入れて対抗している。 テーブルクロスもなく、紙ナプキンで、気軽に食事ができるような雰囲気が人気を得ているようだ。
スターターにはなんて言ったってダイナミックなアーティーチョーク(ArtichokeVinagrette £5.00)がお勧め。大きさの割にいたったい何処を食べるのかと思うが、1枚1枚葉を取り、下の部分の柔らかい所をビネガーのソースにつけて食べる。手間がかかるが、この1品で会話が盛りあがる事請け合い。これは、かなりクラッシックな食べ方のスターターだそうだ。
エビのバター詰め(Potted shrimps£5.40)は、バターとメイス、小エビが入り、トーストされたパンに付けて食べるが、こってりしていて旨さが詰まったようでうれしい。
メインには、ビーフかラムをお勧めしたい。できれば2人用のリブか7時間焼いたラム(5人用)に挑戦したいが、今回はサーロインステーキ(Sirloin £19.60)をオーダー。外側は少し焦げているが、中はレアで焼き具あいがいいぞ。味わいのある肉で塩加減も抜群だ。一方、カレイ(Place £15)という淡白な魚にロブスター味が引き出たソースがよく合っている。付け合わせのアサリは、しっかりとした味でなかなかの美味。ボール一杯ぐらい食べたいな。
ワインは、ロゼのProvance £19.80。上品な味で白ワインに近く後味が少し甘さを感じるが飲みやすい。赤か白か悩んだらお勧め。
デザートは、最近ではなかなか手に入らないグーズベリーとバターミルクを使用したババロア風(Buttermilk Pudding £5)。甘さ控えめで爽やかさとともに食後にピッタリ。ソフトチーズ(Cardo £3.40)は、外側を塩で洗って柔らかくしたソフトチーズで、クセがなく食べやすい一品。
スタッフは、各自が自分のレストランという感じでイキイキ働いているので、とても気持ちのいい対応をしてくれる。今度は5人用のラムに挑戦したい。(か)
2007年6月取材 |