シティーでランチを御一緒することになった。シティーには、選べるほど洒落たレストランがない。いろいろ調らべ、道路名が店の名になった「1 Lombard Street(ロンバー・ストリート)」というフレンチレストランに行く事にした。
ここは、ドーム型になったガラスの天井が有名 。フォーマルな感じのレストランもあるが、気軽な感じのブラッセリーを選んだ。
目立たない入り口だが、一歩中に入ると思ったよりかなり大きなレストランだ。金曜日のせいか結構混んでいる。ビジネスマンのミーティングが多いせいか、きっちりとしたスーツ姿でテーブルの上には、ブラックベリー(e-mailなどが見られる高機能携帯電話)が置かれている。ドームの下には、 円形になったバーがあり、赤い照明でこのスペースのアクセントになっている。夜は、月の光の下で牡蠣とシャンパンなんていうのもいいかもね。と連れの方は気にいったご様子。(まずは、出だし好調!)
さっそく注文。メニューには、エビや蟹のCRUSTACEAN、オーソドックスのCLASSICSなどと分けてあるのは面白い。さて、スターターには、お連れの方は、グリルのツナ(GRILLED PROVENCAL VEGETABLES WITH RARE TUNA £9.75)を。私は、蟹とエビのサラダ(CRAB AND PRAWN SALAD WITH BLOODY MARY SORBET £9.75)を頼んだ。運ばれて来たプレートの見事な盛り付きに、味への二人の期待感が高まるぞ。
グリルされた周辺のツナは旨いのだか、中側の生の部分にツナのうまみが感じられないとのお連れのご意見。まわりのソースをつけて食べてみたが、見た目のインパクトに比べてちょっと残念な感じだそうだ。一方、蟹とエビのサラダは、アボガドの緑が色のコンビネーションを引き立てとても美しい。上にのったオレンジは、なんとトマトベースのシャーベット。夏にはいいスターターかもしれない。お味は、エビと蟹の素材の味がもっと引き出ているといいのになぁ。どちらのスターターも見てくれがいいが、味に驚きがないね、と厳しい意見。
期待のメインコースには、本日のメニューからポルトガルスタイルのフィッシュシチュー(Fish Stew£19.50)とラムロースト(ROAST LAMB CHUMP £18.50)を注文。フィッシュスープには、エビ、サーモン、アサリ、ムール貝などたくさんの魚貝類が入っているぞ。スモークされた魚も入っていたようでそれが一層味をよく引き出している。スターターでがっかりしていたが、これはなかなかいい。
ラムは、中がピンクでちょうどいい焼き具合いで臭みもなくうまい!ソースはチョリソソーセージが入り、味のポイントになる。この組み合わせは珍らしいな。バターたっぷりのマッシュポテトもいい付け合わせだ。うーん。スターターに比べて2つともいい選択だったのか、ポーションも大きく大満足だった。
メインのポーションが大きかったせいか、お腹は一杯だが、デザートにも挑戦。
デザートにあうアルコールとのセットもあるが、本日のメニューからルバーブのパフェスタイルを選択。ピンクのルバーブは、色と味は今が旬。出て来たものは、シンプルなパフェだ。しかし、トップのアイスクリームはバタースコッチが入った感じで甘くて濃厚なアイス。その下もほとんどがクリームで結構重たいデザートだ。
お連れの方は、面白半分で飲み物にグリーンティーを注文してみた。英国では、グリーンティーを頼むと『お砂糖は?』と聞かれる。そんな飲み方をしている人もいるようで、どんなものがでてきるか楽しみだ。
出て来たのは、中国スタイルでお茶の葉がそのまま入ったもの。味はうすく、我々日本人には物足りないとのこと。ご愛嬌。
まわりでは、ボトルのワインを空にしている。金曜日だ。もう仕事に戻らないのだろう。天井が高く、混んでいても窮屈な感じがなく、スタッフもやや冷たく感じるがスマートに対応してくれるシティーのレストランとして使えるかな。朝食からバーまでいろいろ利用できる。シティーの定め、夜は空いているのだろう、時々お得なコースが設定されるようなので、そんな時に試してみるのもいいかも。
2007年2月取材 |