90年代からクリエイティブな人達が集まり、流行発信地として人気のイースト・ロンドンに本拠を置くEAST LONDON BREWINGとLONDON FIELDS BREWERYからラガーの飲み比べをしたい。

EAST LONDON BREWING CO.は、2011年に設立された。
当ブリューワリーのラベルは地元のグラフィックデザイナーによって作成、社名ロゴはHackney WickにあるLondon Centre for Book Artsで活版印刷されているが、その他にもイースト・ロンドンの企業とのコラボレーションをして地元の発展に大きく貢献している。
英国のクラシック・ビールを探求しつつ、伝統的なスタイルにひねりを加え、新しいスタイルを紹介しているこのブリューワリーから2種のラガーを紹介したい。

EAST END LAGER UNFILTERED PILSNER アルコール度数: 4.5%
フィルターなしのピルスナー・スタイルのラガーでキレのあるさわやかな口当たり。レモンやライムのような柑橘系とほんのりと甘い香りが魅力的だ。色は淡いゴールドで、適度な苦味と炭酸を楽しめるドライな仕上がり。
これからの時期にピッタリのピルスナー・ビールだ。

GEORGE IN THE EAST AMBER LAGER アルコール度数: 5.2%
FestbierとMärzenのドイツ・スタイルのラガー。AMBER LAGERというだけあってエールに近い深みのあるリッチな味わいだ。
名前の由来は1700年代にドイツ人移民が多く定住した”Little Germany”として知られるMile End近くの地域GEORGE-IN-THE-EASTからきている。
色は琥珀色で、ピルスナーのようなキリッとした爽快感はないが、コクと苦味のバランスがとれた上質なラガーだ。ビター好きにオススメ。

 

Hackney地区London Fields公園の近くにある、その名もLONDON FIELDS BREWERY。
19世紀以来、Hackneyにオープンした最初の商業醸造所として2011年に設立されたが、2017年7月にCarlsberg GroupとBrooklyn Breweryに買収された。
数多くのエンターテインメント企業と協力してロンドンでのイベント制作を支援し、現代的なビール製造に挑戦しているこのブリューワリーから2種の紹介をしたい。

BROADWAY BOSS アルコール度数: 4.6%
すっきりとしたシャープな口当たり、適度な炭酸のフィルターなしのピルスナー・スタイルのラガー。
レモンのさわやかな香りと柑橘系の苦味を楽しめる。きれいなイエローゴールドのライトボディ、ドライな仕上がり。

A WAY OF LIFE アルコール度数: 4.3%

ミュンヘン・スタイルのHellesラガー。キリッとした口当たりで、後味もさわやか。

Lockdown中にLONDON FIELDS BREWERYと、UKバンドだけでなく、あのDoors(もちろんJim Morrisonがいた時代!)やジミヘンをはじめ、数々の伝説を残したロンドンの象徴的な老舗ベニュー”Roundhouse“のコラボレーション企画として生まれたビール。ビールの収益がコロナ禍に苦しむベニュー・サポートに使われている。アートワークを担当したのは、ロンドンを拠点に活躍するブリューワリーのおかかえアーティストでもあるLuke Mclean氏。ラベルには様々なジャンルの”音楽族”を描くことで、音楽のサブカルチャーを表している。

まさにギグのお供にピッタリの飲みやすいラガーだ。