5月15日ウェンブリー・スタジアムにて、チェルシーとレスター・シティによるFAカップ決勝が行われた。

圧倒的戦力と戦術家トーマス・トゥヘル擁するチェルシーは、2シーズン連続の決勝進出で、9度目の優勝を狙う言わずと知れた強超豪。一方15-16プレミアで優勝しているレスターも、今季ブレンダン・ロジャーズのもと、素晴らしい組織力で今季リーグ3位につける”くせ者”である。

内容は決勝にふさわしい、互いに譲らぬ攻防戦となった。圧倒的戦力で押し切ろうとするチェルシーに対し組織力で対峙するレスターというまさに真っ向勝負。

そんな中、レスターのティーレマンスが見事なミドルシュートを決め先制点。またレスターのGKシュマイケルが神セーブを連発、さらにVARの恩恵を最大限に受け、レスターがFAカップ初優勝、15-16のプレミア以来実に5季ぶりのタイトル戴冠となった。

レスターとチェルシーは実に対照的なチームだ。

チェルシーは「欧州スーパーリーグ」に参戦を表明していたマネーフットボールのアイコンとも言うべき存在。

一方のレスターは、財政的にそこまで戦力は充実していないけれども、ブレンダン・ロジャーズのもと一丸となって戦い、今季はチェルシー、そして昨季優勝のリバプールよりも上位につけているチームである。

金持ちオーナーの身勝手から派生した「欧州スーパーリーグ」構想。
(欧州の金持ちクラブが集まって新たなリーグを発足という構想)

この金持ちリーグ構想は、サポーターによるオーナーへの抗議とシュプレヒコールにより頓挫してしまったわけだが、

この写真はまさにその対比であり、

レスターがイングランドフットボールを護った。

そう言える一枚かもしれない。

レスター・シティに最大の敬意を表したい。

レスターおめでとう!