生ハム・チーズと自家製パスタが自慢 / In Parma by FOOD ROOTS
イタリア・パルマスタイルの赤いスパークリングワインと店主厳選の生ハム・チーズ、自家製パスタに舌鼓。
各国のレストランが数多く立ち並ぶシャーロットストリート界隈で、細い路地に一本入り表通りからすこし隠れた場所にあるのが、レストランIn Parma。客席は全部で10テーブルにも満たない、ワンフロアの小さなイタリア料理店だ。以前近辺でレストランを探しながら歩いていたときに可愛らしい店構えが気になったのだが、その日はあいにく撮影で入店できず、今回満を持して忘年女子会に活用させていただくことにした。
予約の７時きっかりに訪れると、店内はほぼ満席。当日の朝も店から、「今日は満席。小さなレストランなので、予約の時間通りに来られるかどうか、および確定した人数を教えてほしい」という旨のテキストが来ていた。どうやら相当の人気店のようで、予約は必至だ。
外観から予想していた通り、店内は可愛らしい内装。照明も暗めでムードがある。さっそくオリーブと赤ワインで乾杯を……と店員さんを呼ぶと、注文内容を聞いたイタリア人の彼は「うちに来たことある？」と一言。「ないよ」「じゃあ何で店を知ったの？」「前を通りかかったから」というやりとりで、腑に落ちた様子。
「うちの名物は、赤のスパークリングワイン。パルマのスタイルで、お椀で飲むんだよ」と言われて気づいてみれば、テーブルの上に取り皿やシルバーと一緒に用意されているのはワイングラスではなく、さながらフランスのカフェオレボウルのような白い陶器のお椀。店のロゴにも、このお椀がモチーフとして使われている。「そしてスターターは、一つひとつ店で厳選したハムとチーズの盛り合わせが人気だよ」そう言われたら赤のスパークリングワインに、ハム・チーズの盛り合わせを頼むしかない。
こちらが珍しい赤のスパークリングワイン、Otello。£29。ボトルもおしゃれでユニークな形をしている。コクがあるのに、スパークリングのせいもあるのか重くもしつこくもなく、ぶどうジュースのようにすいすい飲めてしまう。店員の彼もお気に入りの銘柄らしく、非常においしかった。
2本目には同じく赤のスパークリング、Fojeta（£25.5）を注文した。また味わいが変わり、こちらはOtelloよりもすこし酸味が強めに感じた。
生ハム5種盛りIn Parma。£22。2人でシェアする用とメニューには書いてあったがかなりのボリュームで、3人でも十分大満足。それぞれ味わいが異なるので飽きない。
こちらがチーズ5種盛りTender。£19。StrongもあったがTenderを選んだので、たしかに癖のあるものは少なく、食べやすい。個人的なお気に入りはブッラータチーズ。モッツァレラチーズでできた袋の中に、クリームが閉じ込められているというもので、たまらなくクリーミー。
つづいてのメインメニュー。パスタがほとんどで、それ以外はサラダがすこし選べる程度だった。パスタはすべて生地から自家製だそうだ。
店オススメメニューのAnolini in Brodo、£13.5。牛肉とチーズの詰まったラビオリが、チキンスープの中に浮かんでいる。チキンのストックが濃厚な味わい。食べなれないスタイルのパスタなのですこし不思議だった。
こちらは定番のLasagne、£12。ミートソースの存在感があったが、ふつうといえばふつう？
Red and Greenサラダも頼んだ。£10。レタスとミニトマトをベースにパルメザンやオリーブも載っていて、見た目にも楽しい。
予約確認の際のテキストには「混んでいる場合は２時間で退席をお願いすることもある」と書かれていたが、結局7時に入店し閉店間際の11時までのんびり4時間も飲んで食べて、楽しい時間を過ごした。私たちが居座っているあいだにも、ひっきりなしに周りのテーブルの客は入れ替わり、さすが人気店という様相だった。ちなみに雑誌のHanakoでも取り上げられたことがあるらしく、日本人の客も珍しくないそうだ。
3人でワインを2本空けて、おなかいっぱい食べ、お会計は一人あたり約£50。決して安いわけではないが、本場パルマをロンドンで味わえる珍しいレストラン。一度足を運んでみる価値はあるのではないだろうか。土曜日以外はランチも営業している。
私の勝手な星印：★★★
星印
★★★★★ 最高！
★★★★ また絶対に行きたい！
★★★ まあ、いいでしょう。
★★ 次回はいかないかな？
★ お勧めできないかも。
店舗情報：
住所：10 Charlotte Place, London W1T 1SH
TEL：020 8127 4277
営業時間：
Monday-Friday 11am-3pm, 6pm-11.30pm
Saturday 1pm-11.30pm
Sunday 12.30pm-10.30pm
