自宅キッチンを清潔に保つための手助けやヒントを提供するあるウェブサイトで興味深い記事を見つけた。

薄々気づいていた、あるいは気が回っていなかった、キッチンの汚れ場所トップ9。スプリング・クリーニングのご参考に。

1. ドアノブ、ハンドル、タッチパネル

キッチン家電にはコントロールパネルやハンドルなど、使うたびに触れるポイントがある。手を洗う前や、ナマモノを触った直後に触れば、そこに付着するサルモネラ、リステリア、E.coliといったバクテリアや、カビ、細菌などが人間の消化器官を攻撃し、家族全員に病気をもたらす原因となる。

キッチン・キャビネットや家電のハンドル、コントロールパネルなどは、殺菌ペーパーや殺菌スプレーを使って毎日消毒しよう。

2. シンク

常に水が流れているのだからキレイだろうと思ったら大間違い。表面だけでなく、シンクとカウンターのつなぎ目の隙間、排水口、生ゴミトラップ蓋など、シンク周りには細菌が潜む場所が多い。公衆安全衛生に関わる規格を定めているNSFインターナショナルによると、約45%の家庭用シンクでE.coliや大腸菌が検出されたという。

料理や皿洗いをする度に殺菌消毒するのが望ましいが、それが無理でも最低1日1回は消毒しよう。その際、蛇口やハンドル、シンク近くのカウンターもお忘れなく。このような場所には料理の素材を洗浄する際に、目には見えない飛沫が飛んでいるものだ。

掃除には、消毒剤の入ったクリーナー、清潔な布巾、使い捨ての殺菌ペーパーを使うとよい。

3. 食器洗浄用スポンジや布巾

環境への影響を懸念して、使い捨てのペーパータオルの使用を減らし、代わりにスポンジやブラシ、布巾などを使う人も多いだろう。前出のNSFによれば、これらの約75%にサルモネラやE.coliが見つかっている。それでも使い捨てに抵抗がある方には、スポンジや布巾を熱湯消毒することをお勧めする。シンクや野菜の洗浄用ブラシを使った後は、毎回食洗機でしっかりと汚れを落とそう。

4. 冷蔵庫

バイ菌というと、冷蔵庫の中は盲点だったりしないだろうか。低温に保たれていても、害のあるバクテリアは増殖する。

多くの果物や野菜は、洗浄せずに保存した方が長持ちする。だが、そのまま冷蔵庫の野菜室に入れれば当然バクテリアや農薬も付いてくることになる。調理前に素材は洗うだろうが、バクテリアや細菌は冷蔵庫に置き去りにされたままだ。

同様のことが生肉にも起る。パッケージは密閉状態ではなく、汁は冷蔵庫の引き出しや棚の隅に溜まる。パックに入って売られている牛乳やバターであっても、あなたの家の冷蔵庫に入るまでに何人もの手に渡っているはずだ。

冷蔵庫の中をきれいにしたら、ついでに冷蔵庫まわりも掃除しよう。裏側に溜まったホコリのせいで電力を余計に消費することになるし、うっかりこぼした食べ物のカスは虫寄せ磁石となってしまう。

冷蔵庫の中から大腸菌やカビなどを取り除くためにも、1ヵ月に1度は冷蔵庫の中の引き出しや台を取り出し、マイルドな殺菌剤とお湯で洗うとよい。乾かすときは、清潔な布巾かペーパータオルを使って。しかし、このような大掃除の日だけでなく、ゴミが付いたり何かをこぼしたら、即、殺菌ペーパーで拭き取ることを心がけよう。

5. まな板

まな板の表面に付いた小さい溝もバクテリアのよい住処となる。木製であれば尚更だ。2次汚染を防ぐためにも、まな板は肉用と野菜・果物用の最低2種類を用意しきっちり使い分けよう。

まな板は使うたびに石鹸水で洗い、お湯で流す。バクテリアは生温かく湿った環境を好むので、自然乾燥はせずにペーパータオルでよく拭くこと。食洗機で洗えるまな板を選ぶのも一つの手だ。 

6. コーヒーメーカー、ブレンダーなどの小物電化

たとえきれいな水であっても、程度に温かくて濡れたコーヒーメーカーの中は、バクテリアやカビの増殖に最適な環境となる。このような小物電化も使うたびに洗うことを忘れずに。また、最低1週間に1度は各パーツを外し、食洗機での洗浄が可能であれば食洗機で、そうでなければ熱い石鹸水で洗い、しっかり濯ぎ、すぐに水分を拭き取ること。 

缶切りや計量スプーンやカップなども同様に。

7. ランチボックス、ショッピングバッグ、水筒

ランチボックス、ショッピングバッグ、水筒も、使用するたびに正しく洗わないと2次感染の危険がある。そのまま洗うのではなく、分解したり外せる部分は外して、小物家電同様しっかり洗おう。

再利用可能な弁当袋やショッピングバッグは、衣類用の洗濯機で洗えるものも多い。

ショッピングバッグは、非食品用、野菜・果物用、ナマモノ用などと使い分けすることをお勧めする。

8. 調理台

あなたのキッチンの調理台には今何が乗っているだろう。財布や鍵、読みかけの新聞?まさかその同じ場所で、調理もしたりしないだろうか。

調理台は殺菌ペーパーや殺菌スプレーを使って消毒してから料理を始めよう。たとえ料理をなくても1日に1回は消毒が必要だ。ただし、すでに何度も使っているスポンジや濡れ布巾を使うのはご法度。そこはバイ菌の住処になっている可能性大だから。

週に1度は調理台の隅々、調理台に接するあらゆるものを掃除する習慣をつけよう。暗くて湿った場所には何が潜んでいることやら・・・。

9. 塩・コショウのシェイカー

最後にもう一つ忘れてならないのが塩とコショウのシェイカーだ。調理の際には必ずといっていいほど使うシェイカーだが、触る前に手を洗っているだろうか?「サッとつかんでパッと塩コショウ」という人がほとんどだろう。

手軽に使えるシェイカーだからこそ、日頃から殺菌ペーパーで拭いて安全に使いたい。